« 2009年6月 | トップページ | 2009年10月 »

2009年7月

2009.07.30

敷地探しについて(その1) (0730)

前回予告してしまったので、敷地探しの話をしましょうか。

そもそも、住宅を取得しようという話が持ち上がったのは、現在小学3年生の娘が小学校に上がる前の話でした。ピアノを買ってやりたいものの、現在の賃貸マンション(いわゆる特優賃に住んでます)では、さすがにピアノは無理だろうということで、キーボードで我慢してました(これは現在でも変わってません。一時期はクラビノーバ(ヤマハの疑似ピアノね)を買おうかという話まで出たことも事実)。

家を取得すれば、転校もやむなしとなることが前提でしたので(実は)、娘を転校させるくらいならば、小学校に入る前に引越をすませておきたいというのは、ささやかながらも親心というものでしょう?

とにかくお金があんまりないけれど、おそらく既存の住宅・マンション(新築・中古問わず)にあんまり気に入るものはないだろうという前提から、大規模リフォームを前提としてまずは中古のマンションを探し始めました。マンションに限定した理由としては、既存の戸建住宅は土地付きとなるため高いだろうという判断があったのも確かです。

そうやって探すと、地域環境的に良いものはあります。でも
■既にリフォーム済
  (こちらはリフォーム前提なので既にリフォームされているものでは、
   二重にリフォーム代金を払うことになってしまう)
とか
■買ったらリフォームする余裕がなくなるほど高い
とか

なかなか良いものにめぐりあいません。そうこうしているうちに娘は小学生になってしまいました。なんとなく家を探す理由がなくなってしまって、一時住宅取得熱はさめてしまいました。

そんな感じで過ごしているうち、近所づきあいもだんだん深まり、住んでいる塩屋のまちがとても良いところだということも分かってきました。なんといっても、駅前ロータリーのない神戸市内の駅って、塩屋駅ぐらいなんじゃないかことに代表されるこの感じを、私たちは深く愛しています。路線バスも通ってないし。基本的に歩くまちなワケです。タクシーだって駅直近にはいません。まあ、なんか天然のコンパクトシティみたいなものです。こんな魅力的なマチが他にあるでしょうか?

確かに、娘は交通量の多い危険な狭い道を通学しなくてはなりません。でも、そのおかげで娘もたくましく育っているように見えます。ご近所の視線も行き届いていて、垂水区に住みながらも、なんとなくムラ的なところもあって、都会の中のムラって感じ。この感じがすごく住み心地がよいのです。

娘が小学2年になって、ピアノも上達してくると、練習もなかなかキーボードだけでは問題が発生してきました。ここで住宅取得熱再燃です。特優賃も年々家賃が上昇しますし、家賃を払うくらいなら、住宅の取得も可能性としてはアリだよね。ってことで、娘が転校しなくて良い範囲で住宅を探したらいいんじゃないか?ということになってきました。

ここで探し始めたものは、これまで通りマンションもアリだったのですが(やっぱりあくまで中古です。自分たちでいじりたいから・・・)戸建住宅で安く出回っているものがあればそのほうがいじりやすい(区分所有や管理組合の規定なんかがないからね)のではないかとの判断から、今度は、戸建あるいは空地も含めて探し始めます。

すると、塩屋には割と古くからある敷地が売りにでていることがある、ということが分かってきました。まあ、駅周辺では新規の宅地造成などあり得ないところですから、どう考えても古いものしかないワケですが・・・。それでも、いわゆる建築条件の良いところは高くて全く手が出ません。

建物付きの土地を買ったとしてもリフォームできる余力を残さないといけないし、敷地だけ買うならば、住宅を新築できる余力を残さないといけません。近くを探し始めたので、割といろいろと見に行ったり、塩屋でのコーポラティブ住宅の企画の話を聞きに行ったり、果敢に攻めては見たのですが、ちょうど良いものにはなかなかめぐりあいません。土地探し・住宅探しって難しいものですね。

そんな感じで、やっぱり難しいのかなあ。と思っていたとき、うちの奥さんが、とんでもない住宅を見つけてきたのです。

と、引っ張っておいて、続きは次回(笑。

<いいなあ、この感じ。安っぽいテレビドラマみたいで。

ではでは。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.07.29

土間CON下の砕石敷(0729)

前回、床下土間にコンクリートを敷くことを決定しました。
コンクリートを敷くといっても、建物外側の敷地の高さの違いから、だいたい10cm〜45cmのコンクリート打設になります。コンクリートだけで全部やろうとすると値段が高くなりそうなので、コンクリート厚さは10cm〜15cmとして、残りはコンクリート下に砕石を敷くことにします。
砕石だと建物全体の重量が大きくなるので、できればもっと軽いかさ上げ材が欲しいところです。スタイロフォームなどの断熱材も検討しましたが、高額になることなどから断念。そもそも山の岩盤の上のような場所にあることから、不同沈下などの心配はないだろうということで、砕石でいくことにしました。(本来ならば、ボーリング調査などの地質調査をすべきところですが、既存の建物改修であることや、建物重量がそれほど変わらないことから、調査は省略しています。)

そういえば、思い出したので書きますが、建物改修で、構造体をほとんど改変しないため、確認申請の提出の必要がないため、今回確認申請を出していません。そもそも確認申請を出すのにひと手間必要なの土地柄なのですが、その話は長くなりそうなので、また次回としましょう。

砕石を敷くのが、またひと苦労でした。(まあ、苦労したのは大工さんたちなんだけど)

実はこの敷地、前面道路から約4m上がったところにあります。なので、トラックで砕石を運んできても、そのまま家の中には入れられません。屋外の階段に、屋根屋さんが瓦を屋根上に上げる「はしごエレベーター」みたいなものとバケツを使って砕石を敷地まで上げて行きます。

0022_2

こんな感じですね。上にいるのが、大工さんの竹内さん。下にいてバケツを積み込もうとしているのが、テッタイさんの山本さんです。(テッタイさんというのは、多能工さんということらしいです。今回工事で初めて知りました。)

砕石を敷いているところの屋内の写真は、これしかありませんでした。

0021_2

見えているのはたぶん棟梁の澤田さんのおしりだと思います。

では次回は、私たちの敷地の特殊事情と確認申請の関係について、敷地探しの物語を含めてお知らせしましょう。
ではでは〜

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.07.25

床下の土間をどうするか(0725)

実はこの建物、床下の土間が周囲の地面よりも低いところがありました。建物のすぐ近くまで山が迫っていることもあって、雨の多い日などには、床下に湿気が入り込んでいるようです。

0066

床下の換気口はこのようにきちんとあいているのですが、建物の一番東側ではこんなことになっています。

0067

これを内側からみると

0045

こんな感じ。もうちょっと拡大してみると

0048

あらら、明らかに外部が高くて、内部の土間が低くなっています。しかもどうやら、外側の土間の部分は、かつてはもっと低かったところを、あとから高くしているようです。これでは床下換気口のつもりが、外部から雨水を呼び込む装置として働いているといっても過言ではありません。
このせいで、東側の和室の床板はかなり傷んでいて、床が沈んでいるところもありました。土間の湿気をどうするか、ちょっと真剣に考えなくてはなりません。床下の換気はしたいものの、雨水を呼び込む構造はよろしくない。

このまま、また同じように床板を張ると、同じように床板(とそれを支える根太(ねだ))が傷んでくる可能性があります。なんとか雨水の侵入を食い止めると同時に、湿気をシャットアウトしたいものです。

そこで、ちょっとお金はかかりますが、屋内の土が出ている部分に防湿フィルムを敷いてその上にコンクリートを打つことで、完全に湿気をシャットアウトするするのがよいだろうという結論に達しました。

当初から想定していた話ではないので、工事金額が増額になりますが、建物の将来を考えたら仕方ないでしょう。基本的に私は、普段外から見えないところには、十分お金をかけて配慮しておくべきと考えています。いいかげんにしておくと、見えないところなだけに、あとで何が起きるか分かりませんからね。

まあ、このコンクリート打設が、後になかなかの難問となるわけですが。(次回に続く)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.07.21

大塚工務店での打合せ(0721)

現場も大事ですが、改修計画も大事。大塚工務店4代目しんじろう君と計画内容の打合せで、明石の大塚工務店におじゃましました。そこで拝見したのがこの杉(檜だっけ?)の床仕上げ。

0012

ちょっと拡大するとこんな感じ。

0014

これに完全にやられてしまいました。即刻採用。玄関の土間と、私の仕事場の床はこれでいくことにしました。現場で余った材料を敷並べるだけなので、素人工事でもいけるし、材料代も安価。竣工後に材料を運んでもらって、自分で敷並べようと思います。

全体のデザインとしては、こんなふうな、ざっくりした仕上げの部分と、神経質なまでに繊細なディテールの組み合わせが、うまくマッチしてくれるといいなあと思っています。

この日は、工事費用がだいたい決定しました。予算オーバーな部分はありますが、今後の工夫でなんとか安く抑えようということで、工事にとりかかることになりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

間があいちゃった

いろいろと忙しくてレポートできませんでした。少し日記の時間をさかのぼってアップすることにします。このエントリーは既に10月7日に書いてますが、7月21日付けでアップしときます。
これから、実際の時間順に起きたことなどを、臨場感あふれるレポートでお送りいたしますので、ぜひよろしくお願いいたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.07.20

増築のあとを発見(3)

さて、間があいてしまいました。意外と楽しみにして下さっている方が多いのにびっくりしています。ありがとうございます。せっかく覗きにきたらば、ぜひコメントなどを残していってくださいね。

さて、前回と前々回、2回にわたって、柱を抜いて増築している痕跡をみてきました。今回はその最終回。
とりあえずいつもの通り、前回の復習から始めます。

090618genkyo_zu
画像クリックでポップアップします

こんな感じでしたね。今回はこの図面の左下隅の赤いナナメ線のところの柱が抜かれている現状をみてみます。増築前は家のコーナーにあった柱のようです。普通は我々設計者としては、こんな柱を抜こうとは思いませんし、お施主さんがどうしても抜きたいとおっしゃったとしても「無理があるからやめといたらどうですか?」とご提案する部分です。しかし、我々が手に入れたこの南谷の住宅は、がんばってこの柱を抜いてしまっています。

どう抜いているかというと、上図の緑のところに鉄骨の梁を入れるという大技を使っているというもの。

090630hasira_tekkotu

見えますかね?
反対側から拡大するとこんな感じ。

090619tekkotu

「へ」の字型に曲げたH型鋼(わりと薄肉のやつでした)を梁と緊結した上で、南面の梁の上に載せかけています。で、この南面の梁にあたったところに柱があるかというと・・・、これがありません。なかなか大胆でしょ?

脚元をみるとこんな感じ

090630kiso_zoutiku

外壁の手前の部分が増築前の土台です。この基礎はコンクリートですが、現在の外壁の下の基礎はコンクリートブロック造ですな・・・。なんだか結構いいかげんな増築をしてくれているようです。中古の住宅を手に入れて改修というかリフォームをしようっていうのは、こういうところがギャンブルではありますね。

でもまあ、それはそれ、私たちはこうした事態も覚悟の上で40年前の住宅を購入しております。これくらいの発見がないと面白くないってなもんです。別に強がっているわけでもありませんが、しかし、全ての仕上げを取っ払った時点で致命的な問題がなくてちょっと胸を撫で下ろしているというのが正直なところでもあります。


さて、のんきにやってて、更新が遅れているうちに、実際の工事は見積が上がって、昨日契約が済み本日から着工の運びとなっております。ちょっと追いつかないといけませんな・・・。


ちなみに、竣工は10月初めの予定(四代目は9月末に引っ越しできるようにすると豪語していましたが、どうなることやら)。工事中もレポートを続けますね。ではでは。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.07.08

増築のあとを発見(2)

まずは前回の復習から始めます。
どうやら、過去に増築してあって、柱を抜いているところが出てきた。という話でした。図面をもう一度のっけときますね。

090618genkyo_zu
画像クリックでポップアップします

現場で発見したものとは何だったかという話でしたね。

まず1つめは、図面右上の柱を抜いている部分
こんな感じ。

090619harihokyou

柱を抜いて梁を下から足して補強しています。こういうのを「やすめ」って言うらしいです。これは初めて聞いたテクニカルタームでしたな。4代目と大工さんの会話に出てきてました。
考え方としては簡単で、柱がなくなる分の上部構造を梁に任せて、両脇の柱に力をながしてやるという方法です。木造の建物では割とよくやる手法で、柱の1本や2本、こんな感じで抜いちゃうのはよくあるといえばあります。
私たちは、この手法によって、柱をいくつか動かそうとしていたワケですが、既に先客がいたというわけ。

以前にお見せした「抜けない柱」は、この「先客やすめ君」の左端に見えている柱です。4代目のスケッチでも「やはりココに柱はほしいです」
としっかり書かれてますね・・・。どうも図面と写真だけでお伝えするのはまどろっこしいですが、皆さんついてきてますか?

さて、増築の痕跡は他にもあって、例えば屋根の板(野地板といいます)を支えているナナメの材(垂木)を途中で継ぎ足しているので、ダブルになっている(分かりますか?)。単純に長さ方向に継ぎ足すのでは構造的に問題があるので、すこし長さ方向をダブらせて屋根を広げています。

090619taruki

でも、広げたところの梁の処理がちょっといいかげんだったりして・・。

090619moya_hari

わかりますか?柱の右側の梁が柱に届いてません。どうしてこんなことになっちゃっているのかなあ・・。

さらに、増築の痕跡としては、他にこんなのも出てきてます。

090619hasira_ana

見えにくいかしら・・・。柱に穴があいてるでしょ?これがかつて外壁のあったあとです。貫が入ってたのかな・・・・・。ま、とにかく壁のなかったところの柱にこんな痕跡があったことからも増築の様子が伺えます。もっと顕著なの増築の痕跡としては、新しい壁はボード・ベニヤなどの乾式壁で、古い壁は竹小舞漆喰の湿式壁だったりとかね。

今日は図面右上で起きていることをお知らせしましたが、次回は左下部分。さらにアクロバティックな驚きの柱の抜き方が発見されることになります。

乞うご期待。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009.07.07

増築のあとを発見(1)

しばらく間があいてしまいましたね。本業の方が忙しくてなかなかこちらにアップできない状況が続きました。まあ、少しずつぼちぼちとやりますわん。

さて、今回は新たに発見された増築跡のお話です。

とはいっても、既に建物を購入した際に、持ち主さんのおぼろげな記憶により増築がされていることは分かっていました。(あと、ある程度の減築がされていることも・・・)しかし、記録が残っているわけではないので、どんな増築が行われているのかは「ほとんど謎」という状態で購入したことも確かです。なのである程度は覚悟はできていた話ではあるのです。

とにかく解体工事を始めてみて、現状を知ろうということで工事を進めているワケですが、まあ、やっぱり色々出てくるものですな・・・。

皆さんには、いきなり現状写真をお見せしてもいいのですが、ここは一つ話を分かりやすくするために、まず最初に4代目(※)に作成してもらったスケッチを載せておきましょう。4代目は増築の痕跡を発見した直後にこのスケッチを送ってくれました。(※4代目が何者なのかはこちらを)

090618genkyo_zu
画像クリックでポップアップします

黒い図面はうちの奥さんが描いた現況図。緑と赤の線が4代目のスケッチです。4代目は建物の痕跡(柱の跡や、壁の跡などなど)をつぶさに調べた結果、赤い点線ラインがかつての建物の大きさだと判断してくれたようです。しかも、柱が抜かれている部分も発見してくれました。緑のラインは、補強されている梁です。つまり、増築に伴って柱を抜いた結果、補強が必要になったところに補強材が入っていることがわかったというワケ。

このスケッチによれば柱は3本抜かれていみたいですな。

さて、私も設計者として、現場を見に行かねばなりません。
もちろん、これぐらいのことで慌ててもいけませんが、現状を知るのはなるべく早い方がいいですものね。

そこで、早速4代目と現場で待ち合わせました。(現場っつっても、今住んでいる家から歩いて15分ぐらいのところなんですけどね・・・)

さて、私が現場で発見したものとは?(つづく)

続きを読む "増築のあとを発見(1)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年10月 »