問題点

2009.07.25

床下の土間をどうするか(0725)

実はこの建物、床下の土間が周囲の地面よりも低いところがありました。建物のすぐ近くまで山が迫っていることもあって、雨の多い日などには、床下に湿気が入り込んでいるようです。

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床下の換気口はこのようにきちんとあいているのですが、建物の一番東側ではこんなことになっています。

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これを内側からみると

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こんな感じ。もうちょっと拡大してみると

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あらら、明らかに外部が高くて、内部の土間が低くなっています。しかもどうやら、外側の土間の部分は、かつてはもっと低かったところを、あとから高くしているようです。これでは床下換気口のつもりが、外部から雨水を呼び込む装置として働いているといっても過言ではありません。
このせいで、東側の和室の床板はかなり傷んでいて、床が沈んでいるところもありました。土間の湿気をどうするか、ちょっと真剣に考えなくてはなりません。床下の換気はしたいものの、雨水を呼び込む構造はよろしくない。

このまま、また同じように床板を張ると、同じように床板(とそれを支える根太(ねだ))が傷んでくる可能性があります。なんとか雨水の侵入を食い止めると同時に、湿気をシャットアウトしたいものです。

そこで、ちょっとお金はかかりますが、屋内の土が出ている部分に防湿フィルムを敷いてその上にコンクリートを打つことで、完全に湿気をシャットアウトするするのがよいだろうという結論に達しました。

当初から想定していた話ではないので、工事金額が増額になりますが、建物の将来を考えたら仕方ないでしょう。基本的に私は、普段外から見えないところには、十分お金をかけて配慮しておくべきと考えています。いいかげんにしておくと、見えないところなだけに、あとで何が起きるか分かりませんからね。

まあ、このコンクリート打設が、後になかなかの難問となるわけですが。(次回に続く)

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2009.07.20

増築のあとを発見(3)

さて、間があいてしまいました。意外と楽しみにして下さっている方が多いのにびっくりしています。ありがとうございます。せっかく覗きにきたらば、ぜひコメントなどを残していってくださいね。

さて、前回と前々回、2回にわたって、柱を抜いて増築している痕跡をみてきました。今回はその最終回。
とりあえずいつもの通り、前回の復習から始めます。

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こんな感じでしたね。今回はこの図面の左下隅の赤いナナメ線のところの柱が抜かれている現状をみてみます。増築前は家のコーナーにあった柱のようです。普通は我々設計者としては、こんな柱を抜こうとは思いませんし、お施主さんがどうしても抜きたいとおっしゃったとしても「無理があるからやめといたらどうですか?」とご提案する部分です。しかし、我々が手に入れたこの南谷の住宅は、がんばってこの柱を抜いてしまっています。

どう抜いているかというと、上図の緑のところに鉄骨の梁を入れるという大技を使っているというもの。

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見えますかね?
反対側から拡大するとこんな感じ。

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「へ」の字型に曲げたH型鋼(わりと薄肉のやつでした)を梁と緊結した上で、南面の梁の上に載せかけています。で、この南面の梁にあたったところに柱があるかというと・・・、これがありません。なかなか大胆でしょ?

脚元をみるとこんな感じ

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外壁の手前の部分が増築前の土台です。この基礎はコンクリートですが、現在の外壁の下の基礎はコンクリートブロック造ですな・・・。なんだか結構いいかげんな増築をしてくれているようです。中古の住宅を手に入れて改修というかリフォームをしようっていうのは、こういうところがギャンブルではありますね。

でもまあ、それはそれ、私たちはこうした事態も覚悟の上で40年前の住宅を購入しております。これくらいの発見がないと面白くないってなもんです。別に強がっているわけでもありませんが、しかし、全ての仕上げを取っ払った時点で致命的な問題がなくてちょっと胸を撫で下ろしているというのが正直なところでもあります。


さて、のんきにやってて、更新が遅れているうちに、実際の工事は見積が上がって、昨日契約が済み本日から着工の運びとなっております。ちょっと追いつかないといけませんな・・・。


ちなみに、竣工は10月初めの予定(四代目は9月末に引っ越しできるようにすると豪語していましたが、どうなることやら)。工事中もレポートを続けますね。ではでは。

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2009.07.08

増築のあとを発見(2)

まずは前回の復習から始めます。
どうやら、過去に増築してあって、柱を抜いているところが出てきた。という話でした。図面をもう一度のっけときますね。

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現場で発見したものとは何だったかという話でしたね。

まず1つめは、図面右上の柱を抜いている部分
こんな感じ。

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柱を抜いて梁を下から足して補強しています。こういうのを「やすめ」って言うらしいです。これは初めて聞いたテクニカルタームでしたな。4代目と大工さんの会話に出てきてました。
考え方としては簡単で、柱がなくなる分の上部構造を梁に任せて、両脇の柱に力をながしてやるという方法です。木造の建物では割とよくやる手法で、柱の1本や2本、こんな感じで抜いちゃうのはよくあるといえばあります。
私たちは、この手法によって、柱をいくつか動かそうとしていたワケですが、既に先客がいたというわけ。

以前にお見せした「抜けない柱」は、この「先客やすめ君」の左端に見えている柱です。4代目のスケッチでも「やはりココに柱はほしいです」
としっかり書かれてますね・・・。どうも図面と写真だけでお伝えするのはまどろっこしいですが、皆さんついてきてますか?

さて、増築の痕跡は他にもあって、例えば屋根の板(野地板といいます)を支えているナナメの材(垂木)を途中で継ぎ足しているので、ダブルになっている(分かりますか?)。単純に長さ方向に継ぎ足すのでは構造的に問題があるので、すこし長さ方向をダブらせて屋根を広げています。

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でも、広げたところの梁の処理がちょっといいかげんだったりして・・。

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わかりますか?柱の右側の梁が柱に届いてません。どうしてこんなことになっちゃっているのかなあ・・。

さらに、増築の痕跡としては、他にこんなのも出てきてます。

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見えにくいかしら・・・。柱に穴があいてるでしょ?これがかつて外壁のあったあとです。貫が入ってたのかな・・・・・。ま、とにかく壁のなかったところの柱にこんな痕跡があったことからも増築の様子が伺えます。もっと顕著なの増築の痕跡としては、新しい壁はボード・ベニヤなどの乾式壁で、古い壁は竹小舞漆喰の湿式壁だったりとかね。

今日は図面右上で起きていることをお知らせしましたが、次回は左下部分。さらにアクロバティックな驚きの柱の抜き方が発見されることになります。

乞うご期待。

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2009.07.07

増築のあとを発見(1)

しばらく間があいてしまいましたね。本業の方が忙しくてなかなかこちらにアップできない状況が続きました。まあ、少しずつぼちぼちとやりますわん。

さて、今回は新たに発見された増築跡のお話です。

とはいっても、既に建物を購入した際に、持ち主さんのおぼろげな記憶により増築がされていることは分かっていました。(あと、ある程度の減築がされていることも・・・)しかし、記録が残っているわけではないので、どんな増築が行われているのかは「ほとんど謎」という状態で購入したことも確かです。なのである程度は覚悟はできていた話ではあるのです。

とにかく解体工事を始めてみて、現状を知ろうということで工事を進めているワケですが、まあ、やっぱり色々出てくるものですな・・・。

皆さんには、いきなり現状写真をお見せしてもいいのですが、ここは一つ話を分かりやすくするために、まず最初に4代目(※)に作成してもらったスケッチを載せておきましょう。4代目は増築の痕跡を発見した直後にこのスケッチを送ってくれました。(※4代目が何者なのかはこちらを)

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黒い図面はうちの奥さんが描いた現況図。緑と赤の線が4代目のスケッチです。4代目は建物の痕跡(柱の跡や、壁の跡などなど)をつぶさに調べた結果、赤い点線ラインがかつての建物の大きさだと判断してくれたようです。しかも、柱が抜かれている部分も発見してくれました。緑のラインは、補強されている梁です。つまり、増築に伴って柱を抜いた結果、補強が必要になったところに補強材が入っていることがわかったというワケ。

このスケッチによれば柱は3本抜かれていみたいですな。

さて、私も設計者として、現場を見に行かねばなりません。
もちろん、これぐらいのことで慌ててもいけませんが、現状を知るのはなるべく早い方がいいですものね。

そこで、早速4代目と現場で待ち合わせました。(現場っつっても、今住んでいる家から歩いて15分ぐらいのところなんですけどね・・・)

さて、私が現場で発見したものとは?(つづく)

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2009.06.22

雨漏り跡発見!

実は天井をめくってみたら、雨漏り跡を発見しました。
 ※仕上げの解体を「めくる」と言うことがあります。
  「壁をめくる、床をめくる、天井をめくる」みたいな感じです。

Tenjo_amamori

改修工事では、ままあることですが、天井をめくってみたら雨漏りが分かったりします。野地板が黒くなっているところは、間違いなく雨漏りでしょう。
しかし、これくらいでうろたえていてはいけません。もし、雨漏りがひどければ、既に天井に痕跡があるはずです。今回の場合、天井に痕跡がなかったのだから、この雨漏りは、時々起こっていたものと考えるのが適切かと思います。つまり、ひどい雨や強風時の雨の時に漏れていたのではないかと考えていいでしょう。
そう思って屋根を上から見てみると・・・。

Yane_amamori1

Yane_amamori2

こんな感じ。
屋根の水納まりに、ちょっと問題がありそうです。2段になっている屋根の間隔がちょっと狭すぎです。上の段のケラバの野地板が傷んでいました。今回の工事で屋根の段差間隔を調整するのは、予算的に不可能なので少し工夫がいりますね。きちんと水返しが可能なように板金を細工する必要があるかなあ、と思ってます。

雨漏りを発見した以上、必ず対処は必要です。でも、屋根を全部やりかえるところまでやらなくても、なんとかなりそうな感じです。まあ、いずれにせよ屋根を全部やりかえる予算はありません・・・(泣

改修工事は、やはりいろいろ出てきますね。
私にはまだまだ状況を楽しむ余裕がありますが、どこまで楽しめるかなあ。

んで、実は問題はこれだけではありません。(次回を乞うご期待)

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